歴史と組織の在り方

ギリシャの歴史に見る民主主義

B.C.621 アテネではドラコンの立法により平民の参政権が強化された。

ただし、成年男子のみに限られ、女性や奴隷には参政権は認められなかったのはご存じの通りです。重要決定は民会によって議決され、直接民主制がとられていました。現在の日本は間接民主制ですから大いに異なると言えます。ただし、その後のペロポネソス戦争で最終的にアテネはスパスタに敗北しB.C.404年講和。その後B.C.338年のカイロネイアの戦いでマケドニア軍に諸ポリスは征服されることになりました。アテネの民主制はこうした過程で変化してゆくこととなりました。アテネが軍事的にも強さを発揮し得たのは、市民が経済力を背景にした民主主義を確立していた時期であったことは示唆に富むものと言えます。それは、国の在り方についての思索の上でのみならず、経済組織の在り方においても言えるのではないかと・・・。

 

 

2019年9月ギリシャ歴史取材時の写真