建設現場に入るには3保険に加入していることが必要です。「社会保険の加入に関する下請指導ガイドライン」、、また建設許可を取るには、この3保険とは雇用保険、医療保険保険、厚生年金保険を言います。このうち、医療保険は協会けんぽ、健康保険組合、適用除外を受けた建設国保のどれかに加入していることが必要です。
さて、最近の40代の建設会社を設立する社長さん達の間では協会けんぽに入る人が増えている印象があります。建設国保支部の職員達の間でもどうも協会けんぽの方が正当な医療保険であるという話が出るという声も聞きました。
では、歴史を振り返り、そういった話が妥当なのか考えて
歴史的には、日雇労働者健康保険の擬制(ぎせい)適用が廃止され1970年に建設国保へと制度移行したのであり、日雇労働者健康保険法の制定は1953(昭和28)年です。ちなみに、日雇労働者健康保険の擬制(ぎせい)適用とは組合に所属する一人親方を日雇健康保険の被保険者とする制度を言います。
70年当時の医療保険の状況は1958年に国民健康保険法が改正され61年に皆保険が実現しています。
以上を振り替えると日雇労働者健康保険擬制(ぎせい)適用が国民皆保険実現に先立つこと8年前に実現していたことになります。
また、1938年(昭和13年)旧国民健康保険法が成立し、地域住民を対象とする普通国保組合(任意設立)と職域の組合である特別国保組合(現在の国保組合)がスタートしました。1948年(昭和23年)には国民健康保険については市町村公営原則の確立し、1959年(昭和34年)には全市町村に国保事業の実施を義務づけ、職域の国保組合については存続させることとなりました。
国保組合には建設国保以外にも医師国保や薬剤師国保等業様々な国保組合があります。
以上から建設国保より協会けんぽが正統であるといったことの根拠がないと思います。
ただし、建設業従事者確保上欠かせない建設業のホワイト化に関連して、建設国保の運用を改善する必要があると考えております。
協会けんぽの場合は労使折半で保険料を負担します。具体的には会社は従業員から保険料の半額を給料から天引きすることになります。しかし、建設国保の場合には全額従業員から組合費も含め天引きする事例も多く、古い会社に多い印象です。また、会社住所(というより社長の住所)の組合の範囲(例えば神奈川県)以外の住所に従業員が住んでいる場合には別の国保組合の組合員というケースもあります。なお、この場合には保険料は本人が全額を国保の支払う必要がありますが、保険料を折半にする場合は会社が本人に健康保険手当等の名称で手当を給与に上乗せして払うことで解決します。
その場合、税務上の取り扱いを検討する必要がありますが、健康保険手当は従業員の給与所得となり源泉税の対象となります。ただし、年末調整で国保料全額を社会保険料控除することになりますので、従業員本人は半額だけ税金計算上控除となり協会けんぽの場合んぼ半額分が年末調整で課税所得計算から控除されるのと同等となりますので、問題はありません。では、厚生年金保険料や雇用保険料の計算上はどうなるのでしょうか?ハローワークに確認したところ労働保険料の計算上、健康保健手当は含めなくてよいと確認しております。